受付嬢が「金縛り」
過日、難聴者の手話グループで某博物館を訪ねた。
「身障者無料」と聞いていたので、
私は、受付で、
恐る恐る身障者手帳を差し出した。
受付嬢、しげしげとその身障者手帳を吟味していた。
身障者手帳の表ページには、
本人の氏名、生年月日、写真、障害等級
それ以外は載っておりません。
私が聴覚障害者であることがわからない。
で、突然に、なにやらわけのわからないことを、
「ベラベラベラ」
としゃべりだした。
私は、ここぞとばかり、
「耳が不自由です。身振り・手話・メモ書きでお願い」
というカードを差し出した。
たいがいの場合、それでうまくいくのだが、
この受付嬢は、とっさのことでパニックになってしまい、
反応するすべを失った。
呆然として、全く反応がない。
バカである。
見かねた手話グループの聴者が何かを話し、
それで、無事、受付を通過させてもらった。
件(くだん)の受付嬢は、
聴覚障害者との出会いが初めてだったのかもしれない。
ちょっと、かわいそうではあった。
・・・・・閑話休題
昭和の日常が、今や「文化」。