遠隔授業

六万石

2014年11月20日 16:26

少子化や過疎化で教員を十分に確保できない高校が出てきていることから、
文部科学省の­有識者会議はインターネットなどで都市部の学校とつないで行う
「遠隔授業」
を全日制や­定時制に導入する案をまとめた。

通信制では、NHKの高校講座を視聴することにより、
一定限度まで必須面接時数を免除されている。
つまり、遠隔授業はすでに行われている。

このたびの「遠隔授業」は、それとは異なり、
インターネットなどで双方向の授業ができるようになる。

都市部にある高校以外の学校が、全教科の教員をそろえることは
なかなか難しい。
いや、都市部の学校ですら、定時制などでは、
教頭先生が、本当は国語の先生なのに、英語を教えたりしている。
(註)教頭は、免許がない科目でも教えてよいという法規があります.

テレビ会議システムを活用すれば、過疎地でも、
専門教科の先生から、むしろ高度の授業を受けることができる。
万々歳である。

しかし、問題は、ちょっと別のところにあると思います。
これは、生徒が真面目に授業を受けてくれると仮定しての話だ。

現に、エリート校を除けば、授業は、そんなに甘いもんではない。

始業のチャイムで、生徒をどうやって席につかせるか、
生徒らに、どうやって教科書を開かせるか、
生徒らの私語を、どうやって止めさせるか、
机に突っ伏してしまう生徒を、どう指導するか、

そういう、教科指導以前の問題に教師らは
悪戦苦闘しているのが現状だ。、

「遠隔授業」は、そんなに簡単なものではなかろう,
と、予言しておきたい。

(註) 今回、文科省が打ち出した「遠隔授業」は、
聴覚障害の児童・生徒に対して、パソコンテイクなどで支援する
「遠隔通訳」とは、別の話である。
2014.11.20
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