音声変換システムと要約筆記
≪つぶやき≫
音声変換システムが現実に実用化されると、要約筆記はどうなってしまうのか。
私が現在、要約筆記を利用している現場は、大きく分けて3つあります。
A:講演会、講習会、難聴者同士の会議、などへの参加。
B:町内会や公民館関係、同級会(旧職員としての参加など)
C:その他(病院関係など)
上記のうち、現場Aでは、近い将来
音声変換システムが用いられることが多くなるだろうと予想されます。
教育関係の現場(授業のノートテイク)では、すでに、
遠隔操作による
パソコンテイクも行われ、一定の評価を得ている。
【音声変換システム】+【パソコンにより微調整】
の形で、今後、ますますその機能が発揮されるに違いない。
音声変換システムにより、ログがそのまま「
講義録」となってしまうのだから、
学生にとって、その魅力は計り知れないだろう。
(註)講義録とは・・・戦前から戦後にかけて、「講義録」という、
教授の講義をそのまま筆記して印刷したものが出版されていた。
書店で一般販売されるものではなく、購読者は大学に直接申し込んで、
その内容については質疑応答もできるものであった。
実際、早稲田の校外生は講義録によって勉強し、
卒業試験に合格すると、校内生に編入できる制度があった。
いわゆる「通信教育」のさきがけで、
向学心を持ちながらも上京できずにいた全国の青少年にとって、
まさに福音であった。
(閑話休題)
さて、現場Bでは、
機関銃のように早口で飛び交う会話、、
不規則発言はどこから飛んでくるかもわからない。
そうした中で難聴者が、後れを取ることなく、
発言すべきときには発言できるためには、要約筆記者の
「とっさの判断」
による力添えが必要であることが多い。
耳から手へ、という単なる筆記ではなくて、
要約筆記者が脳を使って、素早く伝える。、
そうしないと現実の問題として、(難聴者は)発言権も保障されない。
これからの時代、
難聴者が身内のサークルや会合などから一歩社会に踏み出して、
広く一般社会の中で対等に暮らしていくためには、
要約筆記者の頭脳による要約筆記もまた、、
今後ますますその重要性を増すであろう、、
と、私は確信している。
”要約筆記とはノートテイクだが言うまい次”
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≪機器情報≫
☆ LiveTalk
富士通と富士通ソーシアルサイエンスラボラトリは2015年4月14日、
発話内容をテキスト化することで聴覚障害者の会議参加を容易にするソフトウエア
「FUJITSU Software LiveTalk」(略称LiveTalk)を発表した。
→
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150414-00000059-zdn_n-sci
☆
UDトーク体験 (2015.3.29記事再掲
今日は塩尻市要約筆記サークル「
ペンペン草」の総会。
総会そのものは(根回しよく?)
シャンシャンと
一時間程度で終わった。
そのあとの交流会で、
UDトーク を初めて体験させていただいた。
パソコン班の
Kさん が、UDトークの
開発協力員をしていらっしゃるということで、
機器が会場に持ち込まれたものである。
UDトークを使うには、
アナウンサーのような明瞭な発音をしなくてはダメ、
と聞いていた。
私は現在、自分のしゃべる声すらも聞こえないので、
発音にはまったく自信がない。
なので、
オッカナビックリ、しゃべってみました。
「
初めての人の場合はどうなるのかな」
としゃべったら、
間髪を入れず
「
初めての人の場合はどうなるのかな」
と、
出た! (*^_^*)
思わず
「
わ! こりゃあスゲーいいじゃん!」
と叫んだら、
その言葉は、ちょっとグジャっとなった。。
Kさん の音声は、ほとんど正確に表示されていた
Kさん の説明によると
「
完成度80パーセント。実用化まで、あと一歩!」
だそうだ。
UDトーク→
http://udtalk.jp/
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2015.5..23
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