2011年06月13日

高額補聴器

最近、メガネのディスカウントショップで、詐欺に近い商法が行われているとの情報がある。。

店頭に出ている、3000円!という宣伝につられて入店してみると、
店頭表示の商品が、レンズがものすごく「分厚」で、削らなければ使用に耐えられないというシロモノ。削る場合は「加工料金」として、結局10000円以上かかるそうだ。

なんか、ボッタクリ・バーみたいだね。

補聴器の場合は、そのような詐欺的商法はあまり耳にしない。

高齢者が補聴器を買う場合、たいがいは家族の付き添いもあり、
オージオメーターによる聴力測定もあり、
「貸し出し・お試し期間」もある。

しかし、私の知る範囲で、
「100万円に近いお金を出して補聴器を買ったが最近は使っていない」
という方が、ちょくちょくいる。

高齢者の場合、補聴器を購入しても、ほとんどの方が使っていないのではないか、
というような情報もあります。

購入するときに、あれほど検査したり、試し聞きをしたりしたのにねえ。

付き添い家族としては、じいちゃんが聞こえるようになって、家族の会話に加われるのなら、いくらお金をだしてもかまわないといった、けなげな気持ちになっている。

<補聴器店で>
家族:「聞こえる?」
ナ者:「うん、聞こえる」

そういう会話が交わされて、大金をはたいて購入して、しばらく使用するが、結局は引き出しのなかにしまいこんでしまうケースが多いようだ。

補聴器店での「試し聞き」で、実際にはよく聞こえていないのに、
「聞こえたい」という気持ちが「高額だから聞こえるはずだ」となり、「聞こえる」と答えてしまう。

シビアーにいうならば、難聴者には迎合癖がある。
心理のアヤである。

メガネとちがってこちらは、1万円とか2万円とかの金額ではない。桁違いに高額だ。

長野難聴の「聞こえの相談会」でも、関宜政先生(言語聴覚士)がよく仰る。
「ろくに調整の能力もない補聴器店が100万円もの補聴器を売っている。憤りを覚える」と。

補聴器店の販売は詐欺ではない。
詐欺ではないが、難聴高齢者の無知に付け込んで高額補聴器を販売するのは、
広義の詐欺に近いと言えるのではないだろうか。
                                                2011.6.13

続く→http://rokumangoku.naganoblog.jp/e798787.html
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Posted by 六万石 at 07:52 │補聴器
この記事へのコメント
これを読んで、すごく納得しました。
なるほど、やっぱりね・・・という感じです。
うちは、祖父の補聴器を横浜駅からすぐ近くのテクノスという店で買ったのですが、両耳で百万円以上かかりました。
まさに、「きこえる?」「ああ…」みたいな会話をして、その場ですぐに買ってしましました。
デジタル補聴器は百万円以上は当たり前、とお店の人に説明されたのですが、買ってから一年も経たない内に壊れてしまって、調整しても「直りませんでした」で終わってしまいました。
祖父も結局、面倒になってしまったらしく、今は補聴器を使っていません。トラウマになってしまったのかもしれませんし、私達に迷惑をかけたくないと思っているのかもしれません。
法律上で詐欺とはいえなくても、ちょっとひどい話のような気がします。
Posted by 港北の鈴木 at 2011年08月07日 18:32