チャート式手話練習

六万石

2014年11月12日 16:21

手話サークルでは、
あらかじめ例題をホワイトボードに書いてもらい、
それを見ながら手話をやっております。

こうしてもらうと難聴者でも、
あらかじめ内容がわかるので、
なんとかついていくことができます。
こういうのを、「合理的配慮」っていうのかな。
ありがたいことである。

それはいいのだが、難点が一つある。
手話がホワイトボードの「日本語」にこだわってしまうこと。

「例題を読んで、頭に入れて、演じきって、伝えてください」
と(司会者から)指示が出た。

私は指名されて、
「でも、こんな長い文章、覚えられないよ」
と訴えたら、文章の下にフローチャートを書いてくれた。

いい方法だった。
こうすれば、ホワイトボードのほうは、ちらちらと見るだけでよい。
目の前に居並ぶ聾者に対して、直接に話ができ、
通じないような手話は、その部分を即座に指摘してもらえる。

こういう方法を大いに取り入れてもらいたいものだ。
「チャート式手話」
と名付けたい。

以前にも当ブログで書いたことだが、
手話サークルという空間では、
手話の内容を後から要約筆記されても意味がない、

たとえば、
「私は1か月も入院していた。おかげで、痩せた」
というようなことを誰かが話して(つまり手話して)
「おかげで痩せた」
のところで、(手話を読み取れている者は)どっと笑いが起こる。
それを手話が終わってから、ノートテイクで
「痩せた」
などと書いて示されても何の意味もない。
「痩せた」の手話がどうだったのか、思い出せるはずもないし、
話はもう次の話題に入っているのだから。

「手話サークルに(通常の意味での)要約筆記は不要」
と述べたのは、そういうことを言いたかったのである。
(2014/11/12)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


関連記事