2015年01月14日

マッサンの「希釈」

平成27年1月14日(水)
マッサンの「希釈」
松本駅前にも氷の芸術 (1/12撮影)

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≪マッサン≫

            【希釈(きしゃく)】

マッサン工場長は、ウイスキーを飲み易くするために<希釈>した。

本物のウイスキーを作ってみせる!
の意気込みはどうなったのか、

なんてことは、
ドラマのストーリーの上のことなので、
ここでは問題としない。

今朝のマッサンのセリフの中で、
希釈した>という、化学の用語が出てきたのにびっくりした。

字幕では「希釈」と漢字で出てきたのだが、
聴者の方々は、「キシャク」という音声のみでわかったのかなぁ?

パーセント濃度 = (溶質)/(溶質+溶媒)  ×100
だから、一般に、溶媒は必ずしも水と限ったわけではないが、
ここでは、ウイスキーの話だから、多分、
溶媒=水 であろう。
要するに、「水で薄めた」のだ。

余談ですが、
うすくち醤油」は、「こいくち醤油」を水で希釈したものではない。
ただ色を薄くしてあるだけで、塩分濃度は
うすくち醤油=18%
こいくち醤油=16%
つまり、うすくちの方が塩気が濃い。
(「うすくち醤油」は色を薄くするために製造過程で塩分を余計に使う)

さらに余談ですが
「ウス気味悪い」
「ウス馬鹿」
など、
「ウス」が付くと濃くなる表現もありますね。

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追記 2017.11.23
ノートテイクの場合、通訳者の理解できない用語は、(考え込まないで)
聞こえたとおりに、カタカナで、すばやく書いて。
(例) 「希釈」→「キシャク?」 (?をつけておくのも一つの方法)


同窓会で、(思い出話で)
「M君は文化祭のとき櫓の上で酒を飲んでて、謹慎くらったよなあ」
「はい。退学になるかと思いました。もうひとつはレーニン」
という会話が行われた。

通訳者にとって「レーニン」は、突然出てきた用語で、理解できるはずはない。
こんな場合には
「退学処分を心配。酒とレーニン(?)」
ぐらいの要約で十分。
話者同士では、暗黙に分かっているわけだから。
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Posted by 六万石 at 12:16 │トリビア万華鏡