2014年09月15日

特定メーカーの記事は・・・

当ブログに昨日(9/14)、N様と仰る方から、
「W・・・(=補聴器の製品名)を試してみてください」
という趣旨のコメントが入っておりました。

また、それと同じ文章(コピー)が、私が担当している
長野難聴のブログにも(記事内容に関係なく)入っておりました。

当協会では、特定のメーカー様の製品や特定の補聴器店様については、
ブログへの記事掲載を避けておりますので、
N様のコメントは、失礼ながら削除させていただきました。

ところで、当局がコメントを削除する前に、おなじみの西さんから
当ブログの管理者である私の意に沿うコメントが、すでに入っておりまして、
その文章は多くの示唆を含むものでした。
というわけで、
改めてここに、西さんからのコメントをご紹介いたします。
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ご紹介のW・・・(=製品名)のHPを読みました。

補聴器を使えば話が分かるでしょう。
声が聞こえるでしょ。

実は、この認識から生じる誤解に何時も苦しめられています。

事の本質は、感音性難聴者は、音を伝える神経回路のトラブルなので
高性能の補聴器を使っても
声そのものが歪み聞き分け出来ないのが特徴です。

「W」(=製品名)は、文言によればとても優秀だとの事ですが、
聴神経が部分的であれ失われている感音性難聴者に
どう言葉を伝えられるのか、甚だ疑問を感じました。

今まで、このような文言でどれだけの難聴者が煮え湯を飲まされた知れません。
もちろん僕もその一人です。

Nさんの情報は大変参考になりましたが、
(これは)聴覚障がい者だけに言える事ではないのですが
障がいに向き合うのではなく
障がい者の心に寄り添う姿勢が、最も大切な事なのだとか確信しています。


進行性感音難聴者からの素直な意見でした。

Posted by 西 at 2014年09月14日 12:36
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追記。09月14日 14:30

Nさんは聴者ですね。
もしかしてメーカーさんですか?

別の難聴者ブログででも
全く同じ投稿文が投稿されていました。


技術革新はとても素晴らしいと思いますし、
音を伝えるという機能と
失われた機能を機械で回復し補うという事は
全く別なものなだという事を認識してくださればと切に願います。

補聴器店によっては
「聞こえないのは安い補聴器だからです」
「こちらの高額機種は素晴らしいですよ」との勧め方を
僕も経験してきています。

失われた聴神経を、如何なる原理で回復出来るのか?

Nさんが提供下さった情報は情報としてありがたいとは思いますが、
「W・・・」(=製品名)で言葉が明瞭になるとの宣伝は
とどのつまり
難聴者と補聴器にまつわる誤解に繋がり
誤解はまた蔑視と差別になりかねない事を
ご理解下されば幸いです。

なお、伝音性難聴に置いては
僕の感想は当てはまらないかも知れない事を申し述べておきます

Posted by 西 at 2014年09月 14:30
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西さん、ありがとうございました。(ROKU)

  


Posted by 六万石 at 07:46補聴器

2014年09月15日

松本城・秋

                         秋の松本城                 


人力車がいました。  街中まで出ていく大サービス?

カタクリの会(長野難聴・松本地域サロン)の帰途、松本城へ寄ってみました。(9/13)
カタクリの会の記事は 長野県中途失聴・難聴者協会ブログに掲載してあります。









  


Posted by 六万石 at 05:46

2014年09月14日

蹴られた全盲の・・・

以前にも述べたが、佐村河内
感音性難聴は聞こえたり聞こえなかったりすることがある」
この部分は(この部分だけは)本当のことなのである。

蹴られた全盲の女生徒が腕時計をはめていた。
偽全盲だ!
・・・みたいな事を言ってる者がいるらしい。

視覚障害者用腕時計は文字盤を点で表し、
直接手で触れて確認できる腕時計や、
ボタンを押す事で自動的に音声で時刻を知らるという設計もある。
気軽にいつでも時刻を確認することのできる腕時計が販売されている。

「全盲の者が腕時計をどうやって見るんだ・・・」
は、佐村河内の記者会見の、(質問記者の)
「聞こえてるじゃねえか」
同じ構図である。

2014.9.15

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<JDF9.12声明より引用>

全盲の女性傷害事件・盲導犬刺傷事件に関する声明

 2014年9月8日、埼玉県川越市のJR川越駅構内で、全盲の女性が何者かに足を蹴られ負傷するという事件が報じられた。
 報道によると、何者かが白杖と接触して転倒し、その直後に女性の背後から足を蹴ったとのことである。そもそも女性は相手の状況が判らず、また女性は白杖を持ち点字ブロック上を歩いていたとのことから、周りからは女性が視覚障害者であることは明白であり、そのうえで、無言のまま一方的に暴力を加えるというのは言語道断である。
 また、さる7月には、埼玉県内で盲導犬がその使用者の気づかないうちに刺されるという痛ましい事件が起きている。これも、明らかに障害者であることが分かっていながら危害を加えるという点で看過できない。これらの事件にあって、個々のモラルや思いやりが問われることは言うまでもないが、一歩間違えば人命に関わる行為であり、怒りとともに心からの震撼を禁じえない。

 2014年1月に、日本は障害者権利条約を批准した。また批准に先立って、障害者基本法の改正(2011年)や、障害者差別解消法の成立(2013年)をはじめとする制度改革もなされたところである。批准された障害者権利条約では、心身の機能の障害のみならず、社会のあり方によって障害が生ずるという考え方が述べられている。つまり、周囲の態度や行動などによって、誰かが外を歩いたり、社会に参加することができないということは、言い換えれば社会が生み出した「障害」なのである。
 障害者が安心して外を歩けない社会は、すべての人にとって住みづらい社会である。内閣府では国民の6%、つまり17人に1人は何らかの障害を有していると報告している。障害者に起こる問題は決して「他人事」ではない。今やこのような出来事は、誰にでも起こり得る可能性がある。
 私たちは、これらの事件の一日も早い真相の究明を求めるとともに、卑劣な事件の再発防止を強く訴える。ここに重ねて抗議の意思を示し、併せてすべての人々とともに誰もが安心して暮らせるインクルーシブな社会づくりに一層尽力することを表明する。

2014年9月12日
日本障害フォーラム
http://www.normanet.ne.jp/~jdf/opinion/opinion_20140912.html
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Posted by 六万石 at 09:46

2014年09月13日

議員との懇談会(手話言語法)


熱気! 画像提供は森下さん(聴障協)

昨夜(9/12)、手話言語法について議員さんとの懇談会がありました。

荒井武志県議(千曲市)
続木幹夫県議(塩尻市)
宮田伸子市議

集会には要約筆記(文字通訳)スクリーンもついていて、
わかりやすかった。

当地区では、
聴障協の企画には要約筆記も付くことが通常であり、
ろう者と行動を共にする機会が多い。

私は、手話サークルの会員として参加したので、
難聴者としての発言は差し控えました。

論評は、いずれ別記事で。

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<この記事へのコメント>

【当地区では、聴障協の企画には要約筆記も付くことが通常】

日頃からの中途失聴・難聴者の活動が実を結んでいる成果ですね。

ひるがえって我が県では・・・激涙。
何度も訴えかけ、情報報償をしない事は「差別」だと指摘しても
なかなか・・・ふう〜!

「障がい者権利条約」と「障がい者差別解消法」が
生活の中で有効に生かせられるのかは、
障がい当事者から、具体的な事例を紹介し
なにがバリアーなのかを的確に指摘してゆくことからなのでしょうね。

決して諦めず。粘り強く。
とことん真っ正面から向き合って行く。

Posted by 西 at 2014年09月13日
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Posted by 六万石 at 07:26手話

2014年09月12日

災害時要援護者登録



塩尻市聴覚障害者向け教養講座が9月11日(木)
保健福祉センターで行われた。
昼・夜の2部制。(写真は昼の部)

ろう者、難聴者が仲良く参加した。

災害時要援護者避難支援制度
ならびに障害者福祉制度について、
福祉課職員がわかりやすく説明した。

災害時要援護者登録書類をその場で書いて
申し込む者もいた。


パワーポイントを使った説明(右スクリーン)。

発話・発問と同時に文字が出る。
同時性!

難聴者も手話(ろう者)に遅れることなく反応できる。

説明担当者の創意工夫が、
ありがたかった。


  


Posted by 六万石 at 01:10災害と聴覚障害者

2014年09月11日

発言しながら入力?


JR塩尻駅前 塩尻市観光センター        2014.9.11
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<つぶやき>
             盲点

塩尻要約筆記入門講座の運営委員会では、
私は要約筆記の利用者の代表の立場で参加しているが、
周りはみんな、要約筆記者。

私は対等平等に、意見を述べさせていただいている。

ところで、その際の通訳であるが、
その場にいる、主としてPC要約筆記者が交代でやってくださる。

その方が通訳中に発言したい場合は、
ちょっと失礼、通訳交代!
ということになる。

「あのさ、発言しながら入力するってこと、出来ねえだ?」

とんでもない質問に、みんな大笑い。

さすがベテランのFさんでも、それはムリだよねえ。
ピアノの弾き語り
じゃないんんだから・・・。
(閑話休題)

要約筆記者のいる会議では、その場の要約筆記者が通訳、
それが普通のように思っていたが・・・

考えてみると、(考えなくても)、それは変だ。
通訳中には、
発言したくっても発言ができないんだもの。

盲点だった。

というわけで私は、次回の運営委員会からは
派遣通訳を申請することを決心した。
2014.9.11

<この記事へのコメント>

発言しながら入力・・・無理なのですね。
考えもしませんでした。

難聴者の集まりで会話しているときのことを思い出せば
そう言われれば、
自分の言葉を文字にするときって
発言しながらだと「単語」の羅列であったり
短文だったりしています。

やはり、通訳するって大変な作業なんだと
改めて感じましたし、
通訳者さん達に感謝申し上げます。

Posted by 西 at 2014年09月11日







  


Posted by 六万石 at 06:24要約筆記

2014年09月10日

遅れた緊急情報(2)

今回の報道僕も今朝の新聞を読み憤りを感じました。

たまたまです。
偶然にも今回の広島の水害は限定的な地域で起きたので
当該市役所など災害対策本部に被害がなかった為
曲がりなりにも(遅れた事は腹が立つが)連絡が届きましたが
問題は、
3年前のような大規模災害のときには
災害対策本部そのものが被害に遭い
連絡が全く発信さらない場合の対策が
今現在全くと言っていいほど整備されていない事なのです。

東北大震災のときには
障がい者の被害は、健常者より甚大だった事実からも、
一刻も早く、広域圏での避難情報が発信出来るシステムを構築して欲しいと思っています。

Posted by 西 at 2014年09月09日

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西さん、おはるかぶりです。
・・・・ということは、
当ブログの記事内容もここしばらく、
安寧な日々が続いていたということでしょうか(?)。

「広域圏での避難情報が発信出来るシステムの構築」
が急務ですね。
全ろう連と全難聴で立ち上げた「アイドラゴン」の
緊急放送開始時における
フラッシュ!!!
は、その光線がかなり強力で、
たとえ寝ていても気付きやすい。

しかし、これに行政がかかわっていないので、
システムとしての機能が減殺されています。

行政には、情報弱者への親身な取り組みを要望したいですね


  


Posted by 六万石 at 05:55災害と聴覚障害者

2014年09月09日

秋です


秋です                         於 JR 広丘駅  


Posted by 六万石 at 07:37

2014年09月09日

遅れた緊急情報

マスコミの報道によると、過日の広島市の土砂災害で、
聴覚障害者に緊急避難情報などを知らせるファクスが、
避難勧告から約5時間近く遅れていたことが明らかになった。
担当者が寝ていて緊急連絡に気づかなかったのが原因という。
この記事内容は、今朝の地元の新聞に記事がでておりますが、
ネットでは3日も前から、すでに話題となっていた。

今回、たまたま聴覚障害者で死傷した人はいなかったとはいえ、
ずさんな対応!
という以外にない。
担当者が寝ているのは、人間だから、十分ありうることなので、
そういう事態も想定した上で、きちんとチェック態勢をとることは、
危機管理のイロハであろうに。

今回、緊急連絡が機能しなかったことは、
聴覚障害者として断じて許すことができない。

それはそれとして、別の角度から、
もう一つ、より重要な問題があるのではないか。

そもそも緊急情報をFAXで、というシステム自体が、
たとえそれが正常に届くとしても、
なんとまあ、のんびりな!
と思わないのだろうか。

FAXで知らせるといったって、
寝ている時間でしょう。
FAXの着信音など、気付くはずもない。
たとえ起きていたって聞こえないんだもん。

大切なのは、日頃からの近所づきあい

「お部屋に上がってきて、たたき起こして伝えておくれ!」
と、地域住民に、日頃から、
しっかりお願いしておく以外にないのではないか。

とはいうものの、聴覚障害者は
その障害が原因でコミュニケーションが苦手、、、
自ら地域に入って行くことに、二の足を踏んでいる者が多い。
その原因を取り除く手立ても、工夫する必要があるだろう。

とにかく、今、言えることは、
日頃から地域に参加しよう。
地域住民と親しくしよう。

そういうことのためにこそ、
要約筆記があり
通訳が存在する


2014.9.9




  


Posted by 六万石 at 07:06災害と聴覚障害者

2014年09月08日

「ごきげんよう」のプロソディ

ネットで要約筆記に関する記事を読んでいたら、
「要約筆記ではプロソディが伝わらない・・・」
というようなことを書いたログに出会いました。

恥ずかしながら私は
英語音声学としての用語「prosody」(韻律)しか知らなかった。

広辞苑では
1.韻律
2.音節構造・音節連続・イントネーションなど音韻にかあわるさまざまな単位の総称


これじゃあよくわからん。
どなたか教えてください、
という気持ちで日曜日、当ブログで宿題として出したものです。

実は、最近、予備校の大きな地殻変動のとばっちりで、
忙しくなっていまして、
土・日にはブログを書く時間がない。(閑話休題)

さて、「Prosody」をネットで調べると、

言語学における韻律(いんりつ)あるいはプロソディー(Prosody)とは、発話において現れる音声学的性質で、その言語の一般的な書記記録からは予測されないものすべてをいう。
具体的には抑揚あるいは音調、強勢、音長、リズムなどを含むが、これらのうちで文脈によって異なりうるものを指すのであって、その言語で決まっているアクセント(高低アクセントあるいは強勢アクセント)、声調言語の声調、音長を弁別する言語における長母音・短母音の区別といった性質は含めない・・・・

これじゃあ、まだ、よく呑み込めませんね。

日本語の例を挙げると、「・・・じゃない」という言い方は異なる韻律で発話される。
1.否定する文字通りの意味では「な」にアクセントを置く。
2.また、「…ではないが~ではある」という意味の場合は「じゃ」にアクセントが置かれる。
3.肯定する意味(反語)では尻下がりの抑揚になる。
  特に強調する場合など、「な」を長く発音することもある。
  疑問の意味では尻上がりになる
ここまで読んで、なるほど。
そういうニュアンスの違いは、
確かに文字づらだけではわからない。

だから、難聴者は、(通訳の)文字だけを見ているのではなく、
発話している人の表情も見て、判断しているのである。

こんなことがわかって、嬉しくなっていたら、今朝、
≪あさイチ≫で、(朝ドラの「受け」で)、

美輪明宏さんの「ごきげんよう」(の発話)は、
150種類。
ドラマの展開に合わせて、微妙にちがう。
と。

プロソディ \(^O^)/


  


Posted by 六万石 at 19:02要約筆記